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不動産業・30名規模 Salesforce

融資・返済と管理本部業務を、案件に一元化。
入力漏れまで検知する仕組みへ

業種・規模
不動産業(従業員30名規模)
支援内容
融資・返済明細・管理本部手続の3オブジェクトの新設と、予定日の自動連動・通知・入力漏れ検知のFlow自動化
支援期間
より大きな案件管理基盤刷新プロジェクトの一部として実施(事例6の続編)
ステータス
支援継続中
The Challenge

抱えていた課題

※本事例は、事例6(土地の分筆・合筆への対応)で構築した「案件・中間案件・子案件」の構造を土台にした続編です。

お客様は、不動産業を営む従業員30名規模の事業者様です。案件(仕入契約・仕入決済)、中間案件、子案件(物件・区画・販売)の3つのオブジェクトで、仕入れから販売までをSalesforce上で管理できる状態になっていました。その一方で、この案件管理に付随する業務が、まだSalesforceの外に残っているという課題がありました。

  • 01融資の管理:案件に簡易的な融資項目があるだけで、1つの案件につき1つの融資しか持てず、複数の融資や分割返済、借換えに対応できない状態
  • 02管理本部業務の管理:火災保険・電気・水道・ガス・税金・還付・登記関連の書類管理など、案件ごとに発生する手続が多岐にわたり、期日や進捗を一元的に追える場所がない
  • 03入力漏れの防止:仕入れ営業・販売営業の入力漏れや、必要な手続の作成漏れに気づく仕組みがない
What We Did

実施した支援内容

設計の大原則は、「情報ごとに正本を1つに定め、同じ情報を複数のオブジェクトに重複して持たせない」ことです。案件や子案件に項目を足していくのではなく、「融資」「返済明細」「管理本部手続」という3つの独立したオブジェクトを新設し、既存の案件管理と連携させる構造にしました。

PJ融資
借入1本=1レコード
→
返済明細
返済1回=1レコード
←
子案件
販売決済日が返済の基準
  • 01PJ融資:金融機関・融資金額・融資実行日・返済期日などを借入1本ごとに管理。1つの案件に複数の融資を持てる。融資残高・完済予定日・完済日は、返済明細からの集計で自動算出
  • 02返済明細:返済の予定と実績を、返済1回ごとに管理。返済の基準となる子案件の販売決済日を参照し、決済予定日が変わると返済予定日も自動で更新される(返済手続中・返済済みのものは上書きせず、メールで通知)
  • 03管理本部手続:火災保険・電気・水道・ガス・税金・還付・書類管理などを、1手続=1レコードで管理。仕入決済日・販売決済日を基準に、開始予定日・終了予定日を自動設定する

案件に簡易的に持たせていた従来の融資項目は廃止し、新しいオブジェクトへ完全に移行しました。また、当初は子案件に約27項目を追加して管理する案もありましたが、手続ごとに期日・状況を持てるよう、管理本部手続オブジェクトに一本化しています。

Automation

営業・管理本部の手間を減らす自動化

営業担当者や管理本部の手作業を極力減らすため、次のような自動化をFlowで実装しています。

  • 01融資・返済明細の自動作成:仕入契約の登録に伴って子案件が作成されたことをきっかけに、PJ融資・返済明細を自動で作成する(画面の手動起動ではなく、レコードをきっかけに動くFlow)
  • 02管理本部手続の共通初期設定:自動作成・手動作成のどちらの経路でも、開始・終了予定日の設定、担当者のアサイン、対応期限の設定、作成の通知を同じロジックで処理
  • 03決済日の変更に連動した更新:販売決済日・仕入決済予定日が変わると、未処理の手続・返済明細・融資実行予定日を自動更新。処理済みのものは上書きせず、メールで通知
  • 04分筆・合筆時の引継ぎ確認:旧子案件に未完了の手続や未処理の返済明細が残っていないかを検出し、管理本部に引継ぎ方針を画面で確認させる
  • 05融資ステータスの自動更新:返済実績や融資残高の変化に応じて、融資のステータスを自動で更新
  • 06入力漏れ・不整合の日次検知:「仕入契約済みなのに管理本部手続がない」といった不整合を毎日自動で検知し、専用レポートに集約

管理本部への連絡は、都度のメール通知と、毎日確認する専用レポート一覧の2つに統一し、見る場所が増えないようにしています。

Behind the Scenes

工夫・苦労した点

業務の実態に合わせて、設計の途中で方針を見直した点がいくつもあります。

  • 01実際の組織を調べて、前提を訂正:設計の出発点に整理されていた内容には、実際のSalesforce組織と異なる前提が含まれていました(新規と思われていた融資管理に簡易版が既存だった、など)。実際のメタデータと既存Flowを調査したうえで前提を訂正し、設計方針を確定
  • 02あえて「自動化しすぎない」:分筆・合筆時の手続・返済明細の引継ぎは、自動判定にせず必ず画面で管理本部に確認させる設計に。必要な契約や返済予定を誤って解約・削除扱いにするリスクを避けるため
  • 03「必要な手続のみ作成」に方針変更:当初は「不要な手続もレコードを作り、ステータスを『不要』にする」案でしたが、「後から必要になった時に、既存レコードを更新するのか新規作成するのか分かりにくい」という運用面の指摘を受け、必要な手続のみを作成する方針に変更
  • 04通知先を名簿に一元化:当初は各手続のレコードに通知先をコピーする方式でしたが、「通知先を変えるのに名簿と手続レコードの両方を直すのは本末転倒」との指摘を受け、通知時に常に最新の担当者名簿を直接参照する方式へ。担当者の異動時は名簿を更新するだけで、既存・新規すべての手続に反映される
  • 05既存の分筆・合筆Flowへの影響を最小限に:既存の按分計算ロジックを壊さないよう、既存Flowへの追加は末尾に接続する形を基本方針とした
The Results

得られた成果

融資・返済管理
複数融資・分割返済に対応返済予定は決済日の変更に連動して自動更新
管理本部手続・入力漏れ
一元管理+日次検知手続ごとの期日管理と、抜け漏れの自動検知

これまで案件管理の外にあった融資・返済と管理本部業務が、案件・子案件とひもづいた形でSalesforce上に集約されました。決済日が動いた際の予定日の更新や、入力漏れの検知も仕組みとして組み込まれ、担当者の記憶や手作業に頼らず管理できる土台が整っています。

本支援は現在も継続中で、業務の運用に合わせて設計の調整を続けています。

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